MRの仕事(基礎・学生向け)

学生向け・新卒採用激減!19年度は7割が採用減

こんにちは!ゆうです。

先日、主要製薬会社の2019年度採用実績が発表されていました。
この記事では各社の採用人数と内訳について解説していきます。

2019年度において主要製薬会社49社のうち、69.4%(34社)が採用を減らしました。
一方採用を増やした製薬企業は26.5%(13社)に留まっています。

それでは細かく確認していきます!

採用数を大幅に減らした製薬企業は?

まずは対前年度と比べて大きく採用を減らした会社についてです。
最も減らしたのは「中外製薬」で43人減でした。
ついで「田辺三菱製薬」の38人減、「ノバルティス」の33人減、「ノボノルディスク」の32人減と続いています。

外資系製薬会社が大きく採用人数を減らしました。(4社中3社が外資系)
※中外製薬は資本がロシュなので外資系としています。

採用数を大幅に増やした製薬企業は?

逆に採用数を増やした製薬企業は、「エーザイ」の38人増がトップ、次いで「大日本住友製薬」が29人増でした。

採用を増やしたのは、内資系製薬企業の大手2社でした。
ただし採用を増やしている=調子が良い企業とはならないので注意です。

今年度29人採用を増やした「大日本住友製薬」ですが、18年度採用はわずか6人でした。
今年度の採用は合計35人で、結果対前年で29人増となっています。

19年3月現在で全従業員3046人いる会社の新卒採用数35人は少ないと個人的に感じます。

新卒採用100人を超えたのは3社

全体的には採用を減らしている製薬業界ですが、新卒者を100人以上採用した企業も3社ありました。
内訳は、トップは360人採用の「武田薬品工業」、次いで142人採用の「第一三共」、3位には103人採用の「アステラス製薬」でした。

いずれも内資系製薬企業のトップ3社が100人超の採用をしています。

ちなみに10年前は100人以上採用した製薬企業は10社ありました。
10年前と比べると製薬会社は狭き門になりつつあるのではないかと感じてしまいます。

背景には
・プライマリー領域からオンコロジーや希少疾患への創薬にシフトしつつあること
・社会保障費増大による、医療費削減政策の影響(後発品推奨など)
・MRの訪問規制が強くなり、数が多くいらなくなっている
など
10年前と比べると環境は大きく変化していることが要因だと思います。

個人的に気になったMRの削減

新卒採用数ではないのですが、個人的に気になったのは各社の対前年MR数の比較です。
日刊薬業の取材で回答があった主要39社の結果が掲載されていました。

2018年3月と比べて、2019年3月現在のMR数を各社が明かしています。

前年よりMRが増えた会社は39社中7社のみでした。
しかもそのうち1~4人増の会社が5社。
残り2社は「大日本住友製薬」が47人でトップ
次いで「ギリアド・サイエンシズ」が20人増でした。

MRが増えた会社は以上です。
それ以外の会社はMRを減らしていることがわかります。

大幅に減らしたのは、
「アステラス製薬」2400人→2100人(▲300人)
「武田薬品工業」2300人→2100人(▲200人)
「サノフィ」930人→750人(▲180人)
「MSD」2000人→1900人(▲100人)
「グラクソスミスクライン」1500人→1400人(▲100人)
と大手製薬企業で大幅に減っています。
※第一三共やエーザイ、日本ベーリンガーなどの大手企業の開示はありませんでした。

これからのMR

前項にあるとおり、これからの数年間はMRの人数は減っていくことが予想されます。
これまでのMRの人数かけて、新薬を売っていくビジネスモデルはすでに破綻していると思います。
MR不要論が叫ばれて何年も経っていますが、必要なMRと不要なMRが分離されつつあると感じています。今がちょうどその過渡期にあるんじゃないかなーと個人的に思っています。

以前の記事でも書きましたが、MRがオワコンの職業だとは思っていません。
ただ、数は減っていくことは明らかです。
むしろ今までが多すぎたんですね。
適正なMR数になれば、それ以上の減少はないと個人的には思っていますし、必要なMRはいつの時代になっても必要だと思います。

不要なMRにならないためには、日々研鑽が大切だと感じます。

今日は以上です。
最後までありがとうございました!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です